本の感想

2008年10月10日 (金)

幸せを奪われた働き蟻国家日本

幸せを奪われた働き蟻国家日本を読みました。
冒頭、9.11テロの内容でいきなりびっくりさせられました!
過去に噂を聞いたことはありましたが、まさか!と、疑いもしませんでしたから。

全体的に対談形式でとても読み易かったです。
日本の社会システムの問題点を中心に取り上げており、政官財の癒着構造の内容にはとても同感しましたし、郵政民営化を骨抜きにする条項の存在などの内容も同感しました。

この国が良くならないのは官僚が原因であることなどは私も同じことを感じています。
官僚は国民から選ばれた訳でもないのになんであんなに権力があるのか!
最近の政治家は事務所費を少しでもごまかせばすぐに対立党や官僚にリークされて辞職を求められますし、自民党も昔のようにはお金を振り分けられない時代になりました。
なのに官僚だけは、いまだに税金を特殊法人に私利私欲のため、将来の天下りのために垂れ流している。
最近ではキャリア官僚の天下りについては話題になっていますが、最悪なのはノンキャリアのバカ官僚たちです!
天下り先の会社にたくさんの親戚を雇用したりしているのです!
こういうことを知らない国民はまだ多いですし、こういう問題について日本人に問いかけるような書き方はとても素晴らしいと感じました。
フルフォード氏は外国人であるにもかかわらず日本人的な視野で書かれておりとても面白かったです。
一般のマスコミが取り上げない日本社会の裏側がたくさんあり、日本に生まれてそのまま住んでいると気付かない「世の中の仕組み」がたくさんあることを感じました。
アメリカ人の大多数がイラク戦争は仕方ない正しい戦争だと思っているのですから!
人のことはよく分かっても自分のことはよく分からないものですね。
世界は日本にアメリカの手下をやめて何かしてくれると期待している、と書かれていますが確かに本当の意味で対等にならなければ属国として使われるだけだと思います。政治家に読ませたいですね。

森林行政が大失策であったことについても同感です。山は、手入れをしないといけないのです。山は、ある程度の間隔で杉の木を切って日の光を入れなければいけないのです。
こうして山にとって本当に必要な林業に携わる人たちの職を奪い、安い中国産の杉の木の割り箸を買っているのです。
中国は、山ごと削り取って全部切り倒してしまって、環境まで破壊して日本に杉の木を輸出しています。
日本人は環境対策!京都議定書!と叫び、日本の山を腐らせ、中国の環境を間接的な立場で破壊してまで安価な割り箸を輸入しています。
これはおかしいです。

日本の農業について、アメリカへの輸出に頼る経済の日本にとっては輸入のバランスの協定を考えるのはやむを得ないと思いますが、稲作は日本の根幹の農業です。
日本の政府は世界に向けて、「日本は稲作文化を保護する!」と言えばいいという意見には大賛成です。
稲作農業をしたい人たちがたくさんいるのに、こんなに自給率が下がっているのに、こんなに日本の米は安全で品質が高いのに、なぜ政府は保護しないのか!と、本当に思います。
稲作に関わらず、食品の市場を開放し過ぎることは必然的に日本が米国、中国の属国になることを意味します。
現実問題として米国、中国の食品を輸入しなければ我々の国には食べ物がほとんどなくなってしまうわけですから。

薬について、日本の薬はなぜ効かないのか、のテーマは以前事件になったタミフルを思い出させられました。
タミフルなんて薬は世界中探しても処方していた国はアメリカと日本くらいでしたから...。
それから考えると、日本の厚生省と製薬会社がグルになって日本国民を欺いてきたことを思い出させられます。

自分の国は先進国で、きちんとした法制度が布かれていて、議院内閣制度があるから大丈夫とか、東大を出たお役所霞が関の官僚はまじめなはずだとか、アメリカほどの大国が日本を騙すはずがないとか、そういった固定観念を捨てなければならないことを考えさせられた本でした。

皆さんもぜひ一度読んでみてください。

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